諏訪哲二/プロ教師の見た教育改革 ちくま新書

「新しい学力観」への提言。教育の位相においては教師(主体)生徒(客体)という構造だが、学習という位相では生徒は主体。なので主体ということを内面化していないと学べない。実際に現場に立っていた人の考えは、重みがある。生徒主体、個の重視っていう…

三島由紀夫/仮面の告白 

この世界観もっと好きな人多いだろうに。白手袋のとこの匂いたつような色っぽさ。近江へのコイのとことか、たまりませんって。たまに読み返したくなる。

蓮實重彦/表層批評宣言 

こういう書き方も戦略の一つなんだろうな。養老孟司氏との蓮實養老縦横無尽 結局はムラの中にいるしかない存在なのだ。そこにいかに社会性や普遍性を持ち込むかが問題というようなことを言っていた。ばかのなんとやらに通じてる。対談形式はレベルを下げてく…

泉鏡花/春昼

もうくらくらする。「柱板敷へひらひらと大きくさす月の影、海の果てには入日の雲が残って、ちらちら真紅に、黄昏過ぎの渾沌とした、水も山も唯一面の大地の中に、その軒端洩る夕日の影と、消え残る夕焼けの雲の片と、紅蓮白蓮の咲き乱れたような眺望をなさ…

昨日の夜、久しぶりに宮本輝/星々の悲しみを読んだ。切なく、痛く、美しい。天体望遠鏡で星を観て「さびしいもんやな」というくだりはすごい。宇宙は果てしなく、星々は夥しくそのひとつひとつが悲しい光を放っている。最後につながっていく流れまで心地よい…