白と青

無理なことは分かっているのに、私はそれを無理やり実行しようとしてしまう。自分のことを嫌いで苦手な誰かがいて当然なのに、すべてに愛されようとしている。誰かと仲良く話をしていても、きっとどこかにそれを面白くないと思う人がいるってことは常に想定内。その人に向けても気を遣う。いつも笑顔でいること、それは私に滲み付いた仮面のような防御策で、いつ剥がされるか剥がれ落ちるか、審判を待っている。そのメーターがいっぱいになることを望んでいるのか、恐れているのか、よく分からない。
井上荒野『学園のパーシモン』読了。