人の心には翼があるのだ

わーひさしヴりィ。おとついは安吾のシンポジウムへ。あらかじめ整理券が必要だったのだけど、思ったとおりその場ですぐ入れてもらえた。全部聞くと5時間の長丁場なので、結局1時間で辞退し、同会場の写真展へ。船の切先に腰掛けるあの写真や、寄居浜の破れた金網ごしのあの写真やらあってもうたまらん。生誕100周年万歳。スタッフが着ていた安吾Tシャツがたまらなくほしかったけど、残念ながら抽選にもれた模様。「あちらこちらいのちがけ」母に言うと軽く引いていた。実際宣言した通りに現代に蘇る安吾のかっこよさに比べ、(比べることすらおこがましい)自分のちっぽけさに反吐が出そう。

アンアンのページをめくっていて、目が釘付けになった。加瀬亮のとこで。短髪のはにかんだ顔はあの人にそっくりで一瞬本当に息が止まった。この1ページのために、買おうか迷ったけど、肴にするにはあまりに美しすぎて、逆に苦しくなりそうで。辞めた。最近あの人のことを想うのは宗教に近いような気がしてきた。(いや持ってないからわからないんだけど、宗教)こっぱずかしいけど支えであるとか、芯であるとか、核であるとか。そういったものを感じるようになってしまい、これ恋愛とちと違うかもという様相を呈してきたよ。
でもさやっぱり美しく昇華させるには、まだまだ私はどろどろしていて、欲望の塊で、浄化されないよ。向こうの立場からこちらを見た場合、一途さを引いたとしても、気持ち悪さや、迷惑千万この上ないことでお釣りがくるしね。彼女が彼と思い描く未来もあって、そこに私なんて入り込む隙ないじゃんとか。「彼」の「彼女」でもないのに「彼女側」で書かれている日記にまで嫉妬して私どうしたもんかな。「彼女」を想う立ち位置「彼側」の日記を読んでもため息と嫉妬と羨望で泣きたくなる。堕ちてます。