うそぶいて自分を騙して、偽って、虚勢を張って、それでも何かになれるんじゃないかなっていう淡くもろい望みのようなものを常に心に抱く。たいした人間でないってことは百も承知で、生きていることさえおこがましいような気持ちに襲われる。ただそれを口にしたら負けだってのがわかっているから、敢えて言わない。喋らない。授業の後に思わず大きなため息をついてしまい、それを生徒に指摘され、慌てて「今日ちょっと調子悪いんだー」と取り繕う。最低だ。全力じゃないんだもんねーっていうスタイルは客観的に見ても気持ち悪い。そこで自分を保とうとするのが汚い。机に突っ伏して周りを遮断するあの子の気持ちがわかる気がする。
私のまちもようやく桜が満開になりました。桜ってこんなにごそごそしてたっけなあ。