辞職することを覚悟で、胸にその言葉を何度も何度も反芻して、校門をくぐった。
結果として全部が全部解決した訳ではないけれど、この問題は私の手からは離れていったようだ。それよりもこんな覚悟決めてきたのが馬鹿らしく思えるほど、不条理なことを言い立てる保護者だった。この人のために今の立ち位置失うなんてそんな馬鹿な話はないと痛感。相手が自分の犠牲を払ってでも守りたいと思える人じゃないと、動けないし動かない。今見ている生徒と天秤にかけることすら勿体無い。自己犠牲は欺瞞と偽善と自己満足の類、そんな薄っぺらいもんなら私はいらないよ。尊敬できない相手には慇懃無礼を押し通し、性根から腹黒いことは百も承知だ。笑顔を張りつけ、心で舌を出すことにかけては天才的だと思う。はー暗黒数週間だったな。

夏目漱石月間と称して、文豪の作品を読み進める。文豪だの大家だのには、初めから嫌悪感を表し、手をつけなかった私が馬鹿だった。自己分析の過程や、大きく逸れてから行き着く考えの明白さに舌を巻く。面白いです。漢文に長けているものツボだ。あと平行して、酒井順子の「枕草子リミックス」