サヨナラ京都。
一人で旅をすると決まって必ず寂しさに襲われるのだけれど、京都にいる時は全くそんな感情は起こらない。
藤田嗣治展―チケットを購入しようと、窓口でゴソゴソやってたら、トントンと肩を叩かれ、カメラ抱えたおじさんが招待券を譲ってくれた。あまりに突然過ぎたので、モゴモゴしちゃって満足にお礼も言えませんでした。その節はどうも有難う御座いました!想像した以上に素晴らしかったよ。猫の絵の印象が強かったけれど、陰影が付けられた陶器のような肌の女に釘付けになる。女の美しさとか怖さとか冷たさとか優しさ温かさとか本当よくわかってる人だとぼんやり思う。
絵巻展― 源氏物語絵巻と銘打っている割には源氏が少なくて肩すかしをくらったような…それを期待して行くとがっかりしちゃうかもね(私は宿木が見たかったなあ、あと信貴山縁起の鉢が飛んでるところが見たかった)源氏物語絵巻見たいのなら徳川美術館行った方がよろしい。で、待ち時間長すぎ。「源氏物語を最前列で見られる列」が50分待ち…さながらどっかのテーマパークのよう。源氏・鳥獣戯画見るために他の部屋にまでずっらーと列作るもんだから、他の絵巻見てる人はいい迷惑。そりゃあれだけの人数だから制限つくのも、ゆっくり鑑賞できないのもわかるけど…立ち止まって見たかったなあ。国宝って万人の目に触れられてこそ価値のあるものだと思うのだが…まあでもあれだけの絵巻が一度に見られる機会はそうそうないだろうし、病草紙や福富草紙なんて面白い絵巻に出会えてよかったよ。

そして明日からまた日常だ。―旅は帰る処が目的地― (河井寛次郎)そうだ私が抱える問題は彼処にあるんだ。