cafeparadise2006-03-05

PM5:30の海辺には誰もいない。流木やペットボトルや片っぽのサンダルが湿った砂浜に転がる。波打ち際には無数の貝殻が落ちていて、拾う。白やグレーやベージュや桜色。ペタンコの靴の中に砂が入る。紅蓮の夕日。切り取る群青の雲。


日曜日はアールデコ展。カッサンドルからサヴィニャックまで。カッサンドルの絵は大胆で力強くて硬質で、男性的。豪華客船や特急列車なんかぴったりで。それに対して、マリーローランサンの描く女性は本当に柔らかく優美でたおやかで、「ほーっ」となる。淡いピンクとグレーと水色が印象的。馬に騎乗した女の人のあの美しさっていったら。もうたまらない。(二点しかなかったのが残念だ)日本のあの暗い時代に、西洋ではこんな美しくて躍動的な文化が花開いていたなんて、あー到底かないっこなかったんだね。サヴィニャックのチョコレートとモンサボンのポストカードを購入。
金曜日は卒業式でした。久しぶりにパンツスーツなんて穿いたから、肩こってどうしようもなかった。身内だけのささやかさ溢れる式だったけど、内実感動してた。普段当たり前のように生徒と接しているけど、ずっとずーっと続く関係なんてありえないわけで、いつかはSともHともWともAとも別れる時がきて、私のことなんて忘れていってしまうんだろうなあと思ったら胸に熱いものがこみ上げてきた。