私は臆病者で、心配性でなお且つ仕事をこなすのに人の2倍かかるから、2倍速で動かなくてはいけない。これでようやく普通の人と一緒。今日は卒論の提出日。こんな自分に相応しく、締め切り5時のところ、早々に午前中に出す。

PM4時少し前、資料室にのんびりとIさんがやってきた。卒論を書いた達成感からか、テンション高め。「おー久しぶり、キャンパスに入るのなんて何ヶ月ぶりかなー」と満面の笑み。鼻歌まじりでパソコンを起動し、ファイルを開こうとすると、エラーが出る。何回か試みても、同じエラーの繰り返し。無機質な英字が並ぶ。「あれーおかしいな」次第に焦りはじめる。パソコンに詳しくない私は後方でおろおろするばかりで、何の役にも立たない。とりあえずパソコン室を勧めてみる。フロッピーを抜き取り、急いでパソコン室へ向かうIさん。この時、4時20分。不安で様子を見にいってみると、摩訶不思議な文字が並び、完全に文字化けしていた。私はもう最後の手段でパソコンに詳しい教授を呼んでくるも「みんなワードでやっているわけだしね、僕も今仕事中なんだよ」と強張った顔で、冷たく一蹴。午後5時締め切り。これ以降は一切学務は受け取ってくれない。鼻水を啜る音が聞こえた。肩が震えている。私も涙が出そうになる。。。「きたーーーーーっ!!!」の声と共にようやくダウンロードできたとき、時刻は既に4時40分。ここから印刷。旧式の印刷機のため、1枚につき30秒はかかる。何分かかるか恐ろしくて計算できない。右に左に1行ずつせっせと頑張っている姿は見えるのだけど、かなりもどかしい。私たちは足踏みをする。「もう早く早く早くーーっ!!」印刷された卒論をパンチで穴をあけ、ファイルに綴じていく。タイムリミットは刻々と迫ってきている。もうこれは本っ当に間に合わない。時刻4時58分。この時点で20/40枚。「もうだめだっ!これを出すっっ!」先月仮提出で出したものを掴んで学務に全速力で走る。。。。戻ってきたIさんは安堵の表情を浮かべて、「あと五分待ってくれるってー」と。へなへなへな。
もう生きた心地しなかった。これが自分だったら発狂しそうだ。本当に本当に心からよかったよ。学務の優しさにも胸を打たれた。恐い噂を信じすぎていた。他にも1枚家に忘れた人がいて、「じゃあできたものだけとりあえず出してください」と、言っていたらしい。こんなのうちの大学だけなのかな。あーー本当よかったよーーー。もうっ日記長。