春の地殻

cafeparadise2008-04-06


覚え書き・途中経過。(携帯電話)
瀬戸内海を見ながら、『夕映え少女』と『坊っちゃん』を読む。『夕映え〜』は四国の話のつもりで認識してたけど、再読すると違うみたい。9:50丸亀市で自転車を借りて散策。讃岐うどん(かまたま小)を食べた後、桜が満開の丸亀城へ。ずーっと行ってみたかった猪熊弦一郎現代美術館。壁面に描かれた絵画とオブジェと建築が余白を残しながら調和してる。すごいなあ。設計が谷口吉生というのも大賛成。どの絵を見ても香川の街並みや線路や瀬戸内海を意識してしまう。パリに居てもハワイに居ても根底には丸亀の街があるのだろうなと思う。氏のコレクションも可愛い。「ものは沢山あっても、そこに秩序があれば美しい」とは確か彼の言葉で、それを盾に私も大切なものを集める。便箋と封筒を自分用と友達用に購入。12:37予讃線で松山、道後温泉へ。桜がどこも満開で、それだけでも価値がある。17:11松山着。ホテルにて二十歳位に間違えられ、すっげえ久しぶりにナンパを受ける。いや結構歳くってるんす。とかなんとか言って軽くかわす。米はやっぱり新潟のが旨い。夕食後正岡子規博物館の園内にて夜桜見物。炭火の匂いと喧騒や酔いの赤ら顔に、二十歳の時の松本城での夜桜の花見を重ね合わせる。あの時は全部自分の思い通りに世界が回っていたような、不思議な春の宵だった。その後、道後温泉本館にて入浴。小さい風呂だけど、坊っちゃんがとか漱石がとか思うと楽しい。旅に出ると普段の非社交的な自分がナリをひそめるからおかしい。湯船に浸りながら大阪のおばちゃんと談笑。風呂あがり珈琲牛乳一杯。

今日は桜を見て、桜の咲き乱れる校舎でもういっかい働きたいなという気になった。明日は始業式だな、なんて私にはもう関係のない世界のことを考えたりもした。不思議な高揚感と幸せな空気に包まれて、眠りに落ちる。明日は高松。ここまでは順調です。